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本格的なレーシック

後期高齢者にふさわしい「エピソード」とは何か。
名古屋大学医学部附属病院総合診療部のH教授によれば高齢者の臨床的特徴は次の8点に要約される。 1人で多くの疾患を持っている。

症候が非定型的であったり、少なかったりするために、正確な臨床判断が困難な場合が少なくない。 多くの重症患者が、精神・神経症状を持っている。
各種検査成績について個人差が大きい。 水・電解質などの異常を起こしやすい。
本来の疾患と関係のない合併症を併発しやすい。 治療ごとに薬剤に対する反応が若年者とは異なっている。
患者の予後が、医学・生物学的な面と共に、心理・社会・環境的な面によって支配されることが少なくない。 そうであれば、診療報酬体系においてもこうした高齢者の特性を踏まえる必要がある。
以下、入院、外来、在宅、に分けて詳しく見ていくことにする。 まず、後期高齢者にふさわしい入院の支払方式はどうあるべきだろうか。
次に、外来の診療報酬はどうすればよいのだろうか。 2005年社会医療診療行為別調査によれば、1日当たりの外来診療費は一般医療が657・0点であるのに対し、老人医療は726・6点となっている(約1・2倍)。

同時に、レセプト一件当たりの受診日数は一般が1・71日、老人が11・28日で、約1・33倍の開きが見られる。 診療区分別に精査すると、老人は「在宅医療」「投薬」「処置」のそもそもわが国では、1990年4月から介護体制の整った老人病棟を対象として、長期療養患者に対する老人入院医療管理料制度が導入された。
これは、投薬、注射、検査、看護をひとまとめにして、老人1人1日当たり一定額を支払うという包括払いである。 しかし、この方式だと、病院側が重症度の患者を受け入れる経済的インセンティブがなく、また、手間のかかる老人のたらい回しが起きる危険性が指摘された。
また、)の支払方式は、看護婦や看護補助者の頭数に応じて金額の大小が決まっているので、看護の質の向上が期待できないという批判もあった。 折りしも、2000年4月に公的介護保険が導入されたことから、要介護状態の認定方法も加わり議論はますます複雑化している。
わが国でも長期療養患者の属性を反映した包括支払方式の検討が必要だろう。 項目で、一般と大きな格差がある。
高齢者の心身の特性から考えると、こうした点が高齢者外来医療の特徴であると言えよう。 05年の患者調査概況(厚労省)によれば、全年齢の10万人対比外来受療率が5551人であるのに対し、75歳以上の後期高齢者のそれは一万3086人(約2・216倍)となっている。
70歳以上の患者が複数受診する確率は高く、06年度診療報酬改定では、こうした複数診療科受診の際に同日初診料(225点)が算定できるよう項目新設を行ったが、これが実態にそぐわない。 というのは、同日初診料算定に該当する高齢者はほとんどなく、複数診療科受診の大半が再診だからである。
つまり高齢者の特性である「多様な疾患の治療が必要」という状況は、一過性のものではないということである。 いったん発症した疾患は長期的な治療が必要であり、その実態に対応した診療報酬制度が求められる。
まさに、高齢者には医療の持続性が求められるわけだ。 また、後期高齢者の外来受診率の適正化も喫緊のテーマである。

国の公表資料によれば老人の外来受診率は若人の11・7倍になっている。 興味深いことに、わが国の高齢者に関しては、医科の受診率は高いが、歯科の受診率が低い。
これは、日本歯科医師会が「8020(80歳で20本の歯を残すことを目標とする)それでは「第3の医療」と呼ばれる在宅医療の診療報酬はどうあるぺきか。 厚労省の資料によれば、医師と看護師、あるいは医師と薬剤師など、医師とそのほかの医療関係者の「縦の連携」は一定の情報が共有されているが、医師以外の職種間での「横の連携」については十分に情報が共有されていないという。
そこで、主治医が中心となって医療従事者らが集まりカンファレンスを実施することが重要と提案した。 それが、後期高齢者を「総合的に診る医師」である。
そもそも在宅医療の分野は、開始当初より部分的に包括払いとされてきた経緯がある。 運動」を展開しているにもかかわらず、実態は8008になっていることに関係していると考える。
確かに、80歳になっても20本の歯があるお年寄りも20%は存在するが、総じて後期高齢者の口腔状態は良好ではない。 しかし、都道府県に医科と歯科の受診率をプロットしてみると、両者には強い相関がある。
口腔状態の改善が医療費の削減に貢献することが叫ばれているが、食べることはお年寄りの「生きがい」になるのみならず、職下障害の防止という意味合いもあるので、後期高齢者については、医科と歯科との連携を図るエピソード払いが求められる。 在宅医療の診療報酬は主に「在宅医療の基本料」、「実施している医療処置の管理料」、「機器レンタル等にかかるコストのための加算」、「訪問診療料・往診料」の4つから成る。
「在宅医療の基本料」は包括払いであり、「実施している医療処置の管理料」、「機器レンタル等にかかるコストのための加算」も一定の処置毎に包括化されている。 これに対して、「訪問診療料・往診料」は出来高払いである。
先述の在宅医療専門医、藤田拓司氏によれば、2006年3月までは軽症者を診療する方が収益性が高く、がん患者を中心に診療を行った場合には赤字経営を余儀なくされていたという。 幸い06年度の診療報酬改定でその問題点は解消された。

となると、残る論点は、在宅医療に関して、75歳で線を引く必要があるかどうかだ。 H氏の資料によれば、老人と一般では疾病比率が異なるために在宅看取り率は異なるが、一部の症例を除けば総点数、訪問回数、往診件数、処置数に差は無いという。
ところが04年2月の在宅医学会において、老人患者(概ね75歳以上)と一般患者(75歳未満)の間には診療内容に差はなく、診療報酬上に大きな違いがあることが明らかになった。 同学会では、老人と一般を分けて診療報酬を設定する意味は無く、実施している医療処置の内容(診療時間やコスト)により診療報酬を設定するように提言している。
実際、筆者らが全国の84の急性期病院から回収したDPC関連データからも興味深い分析結果を得た。 それは、悪性新生物では確かに75歳以上の医療費が高いが、心疾患や脳血管疾患では、75歳未満の方がむしろ高いという知見である。
この分析はすべての急性期病院を網羅するものではないので、その解釈は慎重を要するが、患者1人ひとりを見ていくと、後期高齢者の医療費は必ずしも高くないのかもしれない。 だとすれば、マクロ分析でよく指摘される「お年寄りは高くつく」という常識はあやしいと言わざるを得ない。
懸案の終末期医療も然りだ。 厚労省は終末期医療費を、約9000億円(死亡前一カ月の平均医療費22万円×医療機関での死亡者数80万人)と推計している。
しかし何をもって「終末期」とするかその定義が難しいので、病院で亡くなった患者の医療費を事後的に分析した。 死亡一週間前は、がん、心疾患、脳血管疾患ともに、後期高齢者の医療費の方が75歳未満より低いことがわかった。

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